友人の想い

 

ご無沙汰しております。先日、当会スタッフの友人から昨冬(11月)に福島県の南相馬市などを訪れた時の思いを聞きました。

彼は小高の駅周辺の住宅街や双葉町、浪江町界隈の津波被害の場所や浪江町では牧場にも行きました。被災地の現状を初めて目の当たりにした彼は衝撃を受け様々なことを考えさせられたと以下のような感想を寄せてくれました。

 

東日本大震災から四年の月日が経とうとしていますが、被災地では未だに多くの方々の前に困難が立ちはだかっています。

震災はまだまだ継続しているのです。一人でも多くの人がこの現実を知り、関心を持ってくださるよう願って止みません。

 

以下、友人の感想です。

 

正直、当初は見ない方がよかったと思う光景もいくつかありましたが、今では行って良かったと思っています。見ない方がよかったというのは、何が正しくて、何を信じて、何を頼ればいいのか、それが分らなくなくなるような光景がそこにあったからだと思います。若い人にはあまり見せたくない場所も、と言われてましたが自分もそんな気持ちになりました。

 

福島第一原発周辺の住宅街は震災から3年8か月後も時間が止まったような状況でした。自転車や車が家の前に残され、玄関を覗くと脱いだままの靴がまだあります。世の中は常に動き、成長をとげているかのようですが、この町が刻んだ3年8か月という時間は取り戻すことのできない大きな傷になってしまったことを感じました。

 

放射能汚染がどれだけ多くの人に絶望感を与えたのか、自分達の想像で計り知れる範囲ではないと思います。ただ同じことを繰り返さないためにも原発などには関心を示していくべきですし、すでに起きたこの現状も他人事ではないと感じています。毎日電気を使い、東北でできたものを食べ、同じ言葉を交わし、同じ感情を持つ人同士、他人事では済まされないと思っています。

 

福島に着いたとき海、山、空の美しさがとても印象的でした。ただ放射能で汚染された地域は完全にもとには戻らないかもしれません。人の傷はいつか癒える日がくるのかと心配しましたが、紹介して頂いた民宿の御夫婦など、前を向いて進もうとされている方には勇気づけられました。

 

もしかすると福島に関わらず、復興支援に終わりはないのかもしれません。今回感じた気持ちとそこで出会った人達のことは今でも鮮明に思い出します。京都へ帰ってからも今回の経験を思い出しながら終わりのない復興に少しでも繋がる生き方を考えていきたいと思っています。(原文のまま)

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福島県南相馬市の小高駅  2014年11月に撮影

 

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